ごちゃまぜの家日誌

横浜市港北区富士塚にあります、ごちゃまぜの家の日誌です。

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 ごちゃまぜの皆さん、はじめましてこんにちは!

 私は、菊名にあるごちゃまぜの家で、アマチュア庭師として能動的に庭木の剪定を担当している保科亮太と申します! いつもお家を支えてくれている皆さん、そして遠くハワイの地から今もお家の事を案じてくれている圭吾さん、本当にありがとうございます。

 この度は、少しでも菊名の皆さんの力になれればと思いまして、春の嵐の多大なる影響でリアル孤島となっている佐渡ヶ島から日誌を書かせていただきます。

 

 さて、私のごちゃまぜの仕事ですが、やはり臨機応変にやりたいと思ったことからやっております。個人的に、女性の皆さんには家の中を守ってもらいたいという細やかな願望がありますので、男性の私としては外で身体を張ることが分かりやすく大事かなと思って、木に登ったり、腰を落としたりして、剪定に当たっています。

 内容としましては、開設当初より、菊名のお家に滞在している際にはなるべく樹木に手を触れ、心で話しかけ、まず「あなたの枝葉を切りたいと思っている」という意思を伝えます。すると、大抵の場合で断られます。なぜならば、私は彼らを苗木の時に植樹した訳でもなければ、家主の方のように時間をかけてコミュニケーションを取ってきた訳でもないからです。私と樹木には、圧倒的に触れ合いが足りていません。

 しかし、そういう現状がありながらも、私はハサミを持って、またノコギリを持って、「切るよ!」と心で叫びながら枝葉を切ります。なぜならば、今のところ誰もやっていなかったからです。そして、自分からやってみたいと思ったからです。理由はとてもシンプルです。

 この冬に剪定をした時に、「なんだかこれって、美容師みたいなことしているみたいだな」と思いました。樹木も人間と同様で、少しでも髪を切ってもらう人が喜んでもらえるように切りたい。「あちゃー、なんかヘンテコな髪型になっちゃったな…」と思われないように切りたい。そんな事を思うようになりました。

 頭で色々考えたところで、やってみればたくさん失敗します。私もせっかく菊名の素晴らしい庭のお手入れを任せられているのに、どう見てもおかしい感じになった時には泣きたくなります。そんなときは本当に「ごめんよ!」と木に触れて叫びたくなります。でも、彼らは無言で許してくれます。そして、ごちゃまぜの家族は私を厳しく咎めるどころか、感謝してくれます。私はその事がとても嬉しく、前向きな気持ちになれます。

 

 菊名のごちゃまぜの家は、失敗が許されるところです。人間関係でも、樹木が相手でも、誰もはじめからその関係を拗らせようとは思いません。誰だって、間違いを犯したくないし、思い通りになるように生きたいはずだと思います。実際、生きていけばいくほど、間違いや失敗だらけのことばかりです。少なくとも、私の人生経験においては、そうなります。

 私がこの日誌を読んだ方にお伝えしたいことは、「ここで失敗してください」ということです。練習のための練習ではなく、人生のぶっつけ本番を菊名でトライしてみてください。圭吾さんは、結果どうこうよりも、どういう思いで私やあなたがコミュニケーションを取ろうとしているのかをみています。いえ、みてくれます。そして、この家を守ってくれている人たちは、圭吾さんの思いを大切にしながら接してくれます。だから、素直に失敗してください。私も、皆さんが安心して空振りできるように、もっとフルスイングしていきたいと思います。

 もし宜しければ、ごちゃまぜの家にお越しの際には、少しでも庭木を愛でてもらえたら嬉しいです。そして、私と共に協働してお庭の手入れを行なってくれる方がいましたら是非ともよろしくお願いしたいです。誰のものでもない場所だからこそ、みんなのものである菊名のお家を、心ある皆さんと温めていけることを願っております。それでは、また菊名でお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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